

文献[1]三菱重工業’船体詳細構造の疲労強度評価に用いる基準SN線図の提案’第166回日本造船学会船体構造委員会西部地区部会資料、166-15-2/3.1994年11月
図2.7.5 SN線図
以上のようなホットスポット応力とSN線図の組合せが妥当なものであるかどうかは、あらためて実証される必要があるが、ここでは、とりあえず、疲労被害度の相対比較を目的にすることにして、設定してみたものである。この簡便法で求めた累積被害度の例を図2.7.6に示す。この結果からは、船の大小による疲労被害度の有意の差を見つけることは困難である。恐らく、有意の差はないと見るべきで、従来、大型船にだけ損傷が見られるのは、ORE ALTERNA-TE LOADINGが、大型船においてのみ高い比率で行われている、ということであると考えられる。なお、同図に示すように、MID−SPAN LARGE BRACKET(サイドロンジのスパンの中央部を特に大きなブラケットで支持するもの)は疲労強度の向上に顕著な効果をもつ。ただし、VLCCで採用されているような、スバン端部のSOFT TOEBRACKETによる補強なども、もちろん有効であろう。
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